話題のレジオネラって?

 最近「レジオネラ」について耳にしたことがありませんか?

老舗旅館で年2回しか大浴場のお湯を入れ替えず、基準値の3,700倍のレジオネラ属菌が検出されたという報道を見た方も多いと思います。

 

 浴槽水やシャワーなど、ヒトが直接吸引する可能性がある建築物では、レジオネラ属菌の管理目標値は10 CFU/100ml未満(10ccの水に菌が10匹)ですから、今回は10ccの温泉水に3万7000匹の菌がいたということでしょうか。レジオネラ属菌が検出された場合、直ちに清掃・消毒等の対策を講じる。レジオネラ対策では塩素系薬剤が有効といわれているので、浴槽水では1日2時間以上、所定の濃度の塩素系薬剤で消毒することが望ましいとされています。

 

 旅館の謝罪会見では「どこにでもいる菌で」「たいした(リスクがある)菌ではない」という発言がありましたが、レジオネラ属菌は決して対策を怠ってよい菌ではありません。

 

 名前はよく耳にするレジオネラは本当に「どこにでもいる菌で」「たいした菌ではない」のか、そもそもレジオネラ属菌はどんなものか、複数回のコラムで考えてみたいと思います。

 

ATP・迅速検査研究会 理事

元月刊HACCP副編集長・元月刊フードケミカル副編集長

立石 亘

 

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