危険なエアロゾルって? 

ここ数回のコラムでレジオネラについて書いてきましたが、最後にレジオネラは「エアロゾル」になりやすい点についてお伝えします。

 

  コロナで有名になった専門用語、「エアロゾル」とは、空気中に微細な固体や液体の粒子が浮遊している状態のことを言います。例えば、お風呂などの水まわりに潜みやすいレジオネラを含んだ水が細かい水滴なり空中を舞うと、ヒトが吸い込んで感染してしまう事があります。

 

 レジオネラにはアメーバに寄生してその中で数を増やし、増えまくったところでアメーバを破裂させ、周りに解き放たれるという怖い特性を持っています。

 

 過去のコラムでも触れたのですが、感染症対策の基本とは…、

 

①感染源をなくす

②感染経路を断つ

③感染しても発症しない体にする

 

このいずれかを実行することです。

 

レジオネラはどこにでも潜んでいますから、現実的にレジオネラに感染するリスクが高いからといって、水のある所には行かないというのはなかなか難しいですよね。

 

そうなるとここでの有効な対策は、「感染経路を断つ」になります。

つまり、「水まわりをキレイに保つこと」が、効果的なレジオネラ対策と言えるでしょう。

それでは一体どこで感染の可能性を遮断できるでしょうか?

 
 

最も効果的なのは、レジオネラの“住みか”であるアメーバをなくすことです。

 

 アメーバは浴槽の壁面や配管などの「ヌメリ」の中にいます。つまり、ヌメリのないように、こまめに掃除をしていれば大丈夫なのです。 ヌメリを定着させないためには、定期的な浴槽水の入れ替えや消毒も必要です。この対策は、浴槽水でも加湿器でも同じことがいえるので、お掃除の際は是非心掛けてみてください。

 

 ちなみにジクロメイトの主成分である「ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム」は、レジオネラに対して有効です。

 

スポンジにジクロメイト水をたっぷり含ませてこすり洗って、ジクロメイト水でバシャバシャ流せばよいでしょう。ただし、ヌメリはいつの間にかできているものです。ですから、対策は「こまめにやること」が大切です。

 

 温泉やお風呂が大好きな私としては、複数回に渡って熱く語ってしまったテーマになりました。次回のコラムもお楽しみに。

 

ATP・迅速検査研究会 理事

元月刊HACCP副編集長・元月刊フードケミカル副編集長

立石 亘


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